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池田 里香子のコラム:: ホスピタリティ・コンシェルジュの研修、講演、セミナー 企画・主催・運営・実施等のマリテーム池田 里香子が綴るコンシェルジュ・コラム

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フランスのラベンダーとラヴァンディン

投稿日: 2007年07月10日 11:03

フランス、プロヴァンス地方―ラベンダー便りをお送りします。6月後半、プロヴァンス地方、アヴィニョンとリュベロン地方を訪ねました。目的は畑一面に拡がるラベンダーを見る為。
紫に染まる光景、癒されるラベンダーの香り、長年の夢が叶いました。

プロヴァンス地方の特色、それはは、その大地の恵み、太陽の輝き、そしてスローライフ。
主に6月末から収穫の8月前半にだけ見られる、この地方の美しいラベンダー畑は、それはそれは見事でした。ラベンダー畑に囲まれたシトー派ロマネスクのつつましやかな修道院、セナンク修道院は、この場所に近づくにつれ、あの素晴らしいラベンダーの香りが漂います。
紫色の絨毯、まさにそんな表現がピッタリでした。
さてプロヴァンス地方には、親子代々でラベンダー栽培、蒸留加工業者で有名なランスレ ファミリーがいらっしゃいます。お話によりますと、ラベンダーには、実は2種類があり、ラベンダーとラヴァンディンがあるのをご存知ですか?
ラベンダーと呼ばれている、トルーラベンダーは800m以上の高地のプロバンス地方の乾燥した山岳地帯に多く見られます。小さく、各茎に一つだけ花が付きます。大変繊細な香りで「青い金」として珍重されています。エッセンスオイルや香水などが作られます。
一方、アスピックラベンダーは海抜0から800mのガリック石灰質感想地帯に見られ、大きく、複数の茎に分岐し、それぞれの茎には幾つかの小さな花が咲きます。香りがあまりに強すぎるのでフランスではほとんど使用されません。
ラヴァンディンは世界中かの海抜0から800mの土地に見られます。大きく、2本の分岐茎の上に球状の大きな花が付きます。トルー ラベンダーとアスピックラベンダーの交配種です。
いわゆるラベンダーのクローンと言われ、植物自身で繁殖できず、人手が必要です。香りも強く、洗剤や清掃用の製品に主に利用されています。香り袋の中はこのラヴァンディンが入っています。

8月初旬、ラベンダーが刈り取られる時までしか鑑賞できないこの美しいラベンダー畑を見にプロヴァンス地方を訪ねてはいかがですか?


セナンク修道院にて


ラベンダー畑の中で