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池田 里香子のコラム:: ホスピタリティ・コンシェルジュの研修、講演、セミナー 企画・主催・運営・実施等のマリテーム池田 里香子が綴るコンシェルジュ・コラム

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暮らしの美学

投稿日: 2007年08月06日 01:17

フランスの暮らしの美学を表現する言葉「アール・ド・ヴィーヴル」。日々の暮らし、食卓、空間、そして自分を取りまく日常全ての環境を、美意識をもって芸術まで高める知恵のことです。
この概念は、18世紀の貴族社会の生活から起こり、当時は人々の立ち振る舞いや会話など広範囲の意味をも含んだ実に深いものでした。現在もそのエスプリがフランスには受け継がれているのです。

フランスには、古くから日々の暮らしをより美しくそして高めるという美学が伝承されています。
フランスのお宅を訪ねると、日常をあえて感じさせない美しく整理整頓された、さらに洗練されたインテリアコーディネート、住んでいる人のセンスや歴史、温かさを感じる個性があります。
さてアール・ド・ヴィーヴルをより強く感じる瞬間は、フランスの人々が暮らす家のインテリア、フラワーアレンジメント、食卓のコーディネート、料理、お菓子、ワインの知識はもちろん、全てのシチュエーションにおける自分自身のファッション、メイクアップ、ヘアーコーディネート、そしてエチケット、マナーから感じ取れます。「アール・ド・ヴィーヴル」を知り、日常に実現していくことで、生活がより充実していく気がしませんか?
先日パリにあるLA BELLE ECOLEのフランス流マナーレッスンを受けてみました。
公共マナー、言葉遣い、テーブルコーディネート、テーブルマナー、正しい手紙の書き方をあくまでもフランス流で学びました。(イギリス流やアメリカ流とは違うところが多いにありフランス流が一番というフランス人のプライドが強調されていましたが。。)
そこで一番印象に残ったこと、それは、「いつも他人を思いやる気持ち、心こそアール・ド・ヴィーヴル」だという言葉。何かあの茶人、千利休の提唱した利休七則の中の言葉そのものではないかと気づかされました。日本にも古くからアール・ド・ヴィーヴルがきちんと存在しているのです。日本人としてとても嬉しく、又誇りに思います。この利休七則は、又ホスピタリティーや私の長年の職業であったまさにコンシェルジュの基本でもあります。

「茶は服のよきように」「炭は湯の沸くように」「夏は涼しく、冬は暖かに」 「花は野にあるように」「刻限は早めに」「降らずとも雨の用意」「相客に心せよ」、私の座右の銘でもあります。

*LA BELLE ECOLE http://www.labelleecole.fr/control/showcart


La Decoration


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